アサーショントレーニングの具体的内容
本日は、弊社で行っているアサーショントレーニングの具体的な内容について記載します。アサーショントレーニングとは、波風を立たせずにしっかりと自己主張ができるようになるための考え方やスキルを身に着けるトレーニングです。
弊社キャリアストーリーのアサーショントレーニングのカリキュラムは以下の通りです。
①アサーティブな言動とそうでない言動との違いを理解
②自分にも相手にもアサーション権があるということを理解
③アサーティブなものの見方・考え方の獲得
④アサーションスキルの習得
それでは、順にどのようなことを行うのかを記載していきます。
①アサーティブな言動とそうでない言動との違いを理解
ある出来事が起こった場合に、どのような言動が考えられるか具体的な事例をもとに考えます。
「(あなたは、いつもの職場で、パソコンの前に座って事務作業をしています。)
するとベテランの経理担当者が新入社員の後輩に説教しているのが聞こえます。どうやら、後輩の経費精算の入力方法に何か誤りがあったようです。後輩は、ふてくされた様子で説教を聴いています。しかし、よくよく聴いてみると経理担当者が言っているのは以前までの経費精算の入力方法で、後輩の入力方法は間違えてないように思われます。今月の経費精算の入力から新しい入力方法に変更になっている部分があるのですが、それを経理担当者が誤解してしまっているようです。」
さて、こんな時あなたはどうしますか?
こういった状況で考えられる言動について、グループワークで意見を交わします。そしてそれにより様々な言動のしかたがあることを知ると同時に、どのかかわりが適切であるかを考えていきます。
②自分にも相手にもアサーション権があるということを理解
アサーション権とは、「自己を表現する権利」です。例えば、嫌なことははっきりとNOという権利があるということです。
アサーション権は、言い換えれば「表現の自由」です。そして、この「表現の自由」(「言論の自由」も含む)は基本的人権の一つです。
ですので、自分も人権としてアサーション権を持つのと同時に、相手も当然にアサーション権を持つのだということを理解します。
この権利については、その権利を自分が持っていないと仮定すればどう感じるだろうかというのをグループワークを通じて見つめ直します。そしてその権利を自分は適切に行使できているだろうか、行使できていない時はどんな時でそれはなぜなのかということについて考えるグループワークを行います。
このようなアサーション権という権利について考えるグループワークを通じて、その大切な権利を自分は持っているのだということを実感していきます。
③アサーティブなものの見方・考え方の獲得
私たちの言動は、ものの見方や考え方の影響を受けます。まずは様々な考え方を見て、それらの考え方が日頃の自分の考え方と適合するかどうかを確認していきます。例えば、次のような考え方があります。
「どんな仕事でもやるからには細かいところまで完璧にやらないといけない」
この考え方が自分の日頃の考え方とどれくらい適合しているかをチェックしていきます。その後、それぞれの考え方の基となっている信念や信条を伝えます。
このワークを行うことによって、自分がどのような信念を持っているのかに気づくと同時に、それ以外にも様々な考え方があるのだということに気づけるようになります。
そのうえで、アサーティブなものの見方や考え方はどのようなものなのかを考えるグループワークを行います。そして、それらを意識したら自分の言動はどう変化するか、そのような言動をする自分をどう感じるかについて考えてもらいます。
④アサーションスキルの習得
アサーショントレーニングが終了し、参加者のそれぞれが日常の業務に戻った時に、実際にアサーションを意識した言動をすることができないのであれば、アサーショントレーニングは意味がありません。
そういった意味で、実際にアサーションスキルを普段の職場で活かせるようにするためのこの最後のセクションが最も重要だと考えています。
最後は具体的な業務シーンを基にしたロープレを行います。ロープレを行うにあたり意識する技法は、アサーショントレーニングの技法の中で代表的な「DESC法」を取り入れています。
「DESC法」とは、描写して(D)、表現して(E)、提案して(S)、選択肢を示す(C)、という自己表現するうえでのスキルです。様々な場面で応用の利くスキルなので有用ですので簡単に説明します。
「DESC法」の一番のポイントとなるのは、事実と主観を明確に分離することを意識することです。
まず、最初の描写する(D)です。これはドラマの1場面を説明するかのように場面を客観的に描写することを言います。ここでのポイントは、主観的な感情や考えを含まない事実のみを伝えるように心がけます。
次に、表現する(E)です。ここで、自己表現を行います。自分がどう感じているか、どう思っているかを表現します。ここでのポイントは、自分の気持ちを端的に伝えることです。長々と説明したり感情的になったりすることがないように心がけます。
そして、そのあとに提案します(S)。自分が望む行動を相手に伝えます。ここでのポイントは小さな行動について明確に述べることです。
最期が、選択肢を示す(C)です。自分の提案に対して相手がどのように捉えるかを事前に考え、それを受けて相手の気持ちを尊重する選択しを示します。ここでのポイントは自分の提案に対する相手の捉え方が肯定的な場合と否定的な場合の両方を考えて選択肢を示すというところです。
「DESC法」を簡単に見てきましたが、この「DESC法」を意識して行うことが、アサーティブな言動を身に着ける一番の近道だと思います。「DESC法」を体感で身に着けるためのロープレを行っていきます。
ここまで、述べてきた内容が弊社キャリアストーリーが提供しているアサーショントレーニングのカリキュラムです。僕はアサーショントレーニングが社内のコミュニケーションを活性化させるのに非常に有用な手段だと考えています。
しかし、現状アサーショントレーニングを会社で実施するのは結構ハードルが高いように感じています。ですので、僕たちはできるだけそのハードルを下げて利用しやすいアサーショントレーニングを提供したいと考えています。
それで、トレーニングの時間は丸一日で終了するようにしています。またトレーニングを実施する費用も安く抑え利用しやすい金額に設定しています。
アサーショントレーニングは受けて終わりのトレーニングではありません。実際にそれを意識したコミュニケーションを日常業務の中で時折行うことが大切です。つまり、アサーショントレーニングは日常業務の中で継続してトレーニングしていくものなのです。
だから、僕たちはアサーショントレーニングの入り口をできるだけ広く、始めやすいようにできないかと考えています。ご興味を持たれた方は、こちらのページよりお問い合わせください。初回のお打ち合わせは無料で行わせていただいております。