
サニー・ハンセン博士のキャリアの理論の簡単な解説
本日は、サニー・ハンセン博士の理論の簡単な解説を書いていきます。まさに今の時代に合ったキャリアの捉え方といえる理論ですが、具体的な技法などに紐づかず、わかりにくい理論なのではないかと個人的に感じています。 まずは、サニーハンセン博士がどういう人で、どういう経緯でその理論を考えるのにつながっていったかという部分から見ていきましょう。 サニー・ハンセン博士の人となり サニー・ハンセン博士は、ノルウェー系のアメリカ人として、田舎の裕福ではない家で生まれました。大学に入った時も、ほとんど貯金がない状態で入学して、そのあと奨学金をもらいながらなんとか学生生活を送っていったようです。 そんな学生時代に、インド系アメリカ人の友人とアメリカ南部の町を旅行で訪れました。そこで大きな衝撃を受けます。 いまでもアメリカ南部といえば、人種差別や性差別など差別感情が強いイメージがありますよね。サニー・ハンセン博士は、そこでそれらを目の当たりにし、衝撃を受けたようです。 もともと中学生のころから、社会正義や社会変革に強い興味を持ち、行動もしていたという正義感の強い女性でした

カウンセラーが「構え」てしまうことにより生まれる弊害
本日は、カウンセラーの「構え」について考えていきたいと思います。「構え」とは、相手に身構えていてリラックスしていない状態です。 「構え」があるとどういう不便なことがあるのか、どうして「構え」を持ってしまうのかについて考えていきます。 最近、カウンセリングがうまくいかないことがありました。どうも、クライエントの口が重く、話が前に進んでいかないのです。結局、クライエントの抱えている問題などもよくわからないまま、キャリアカウンセリングが終了してしまいました。 私は終了後に、うまくいかなかったモヤモヤ感を感じました。多分それはクライエントも一緒でしょう。家に帰る途中の車の運転中にどうしてうまくいかなかったのか、その原因を考えてました。するとふと思い当たったのが、「構え」です。 カウンセリングの相談者は、大きく以下の2タイプに分けることができます。自発的にカウンセリングに来た人と、誰かからカウンセリングを受ける機会を提供された人です。 所属する会社や組織から言われてカウンセリングを受けに来るように言われた人など、誰かからカウンセリングを受ける機会を提供され

シャイン博士のキャリアの理論についての簡単な解説
本日は、組織心理学の父ともいえる、エドガーシャイン博士のキャリアの理論について簡単に解説していきたいと思います。 シャイン博士のキャリアのスタート マサチューセッツ工科大学のスローン経営大学院の名誉教授のシャイン博士は、シカゴ大学、スタンフォード大学、ハーバード大学などで、心理学や社会学を学ばれたようです。 学費を賄うために陸軍から奨学金をもらっていたため、卒業後は軍関連の施設で勤務する義務があったそうです。 それもあり、陸軍関連の病院の勤務から、キャリアをスタートされます。そこで、元捕虜の復員者の洗脳・強化をおこなったそうです。 そして、それが終了したあと、民間のビジネスの場で、同じような洗脳・強化に関する研究に移行しました。これは、「個人がどのように組織に染まっていくのか」ということの研究でした。 しかし、これは失敗するのです。 「個人がどのように組織に染まっていくのか」ということを研究していくと決して個人が組織に染まりきらないことを見出したのです。そして今度は、組織からの影響を受けても決して失わないものを研究することに移行し、有名なキャリア