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転職するか独立するか悩んでいる人へ。意思決定の材料としての「起業をするうえで大切なこと」

仕事のキャリアの転機において、転職しようかそれとも独立して自分の力で勝負してみようかと考える人もいます。今日は、独立しようかどうか悩んでいる人に、その意思決定の判断材料になる考え方を記述していきたいと思います。

「はじめの一歩を踏み出そう」というマイケルEガーバーさん著の本の内容を受けて、起業するうえでの大切なことを3つ書き出していきます。

それをあなたが、「できる」あるいは「やりたい」と思えるなら独立する、そう思えないなら独立するのはやめよう、みたいな感じに意思決定の参考としてください。本日の記事は、独立を選択肢として全く考えてない方には関係のない記事です。

起業をするうえで大切なこと;集客できるか

起業をするうえで大切なことの一つ目として、集客できるかどうかが挙げられます。例えば、イタリア料理のシェフ(ここでは佐藤さんとします)が、その経験とスキルを活かして独立しようと考えている例を事例として考えていきます。

佐藤さんは、本場ナポリでピッツァ作りの修行を5年間してきた。満を持してふるさとの愛知県の安城市という所でイタリアンの店をオープンしよう。ピッツァを焼くのは大好きだ。料理の腕には絶対の自信がある。食べるとみんな気に入ってくれるはずだ。

このような自分の技能に自信があり、それで人を喜ばせることができると思って独立する人は多いと思います。しかし、独立したとたん佐藤さんはピッツァ職人としてだけではいられなくなります。

お店を建てるなり、借りるなり、不動産を探さないといけません。見つかったら今度は、内装や外装を考えないといけません。資金調達もしないといけません。事業計画書や収支計画書などを作成しないといけません。

料理の材料の調達先や調達手段を決めないといけません。新規オープンのチラシも作らないといけません。看板も作らないといけません。HPも作りましょう。制服も作りましょうか。

スタッフを採用して教育をしないといけません。スタッフでも簡単にできるようなマニュアルや役割分担を決めないといけません。経理をどうするか決めないといけません。

これまで、ピッツァを焼くことに情熱を傾けていた佐藤さんは、ピッツァを焼くこと以外に様々な仕事をしないといけなくなります。ただ美味しい本場のピッツァを地元のみんなに食べてほしいだけなのに、ピッツァを焼くことだけに集中できないのです。

そして独立当初最も大事なことのひとつは、集客できるかどうかです。多くの人は、集客のプロではありません。でも、独立したとたん集客ができるかどうかが問われます。。どれだけ美味しいピッツァでも、食べてくれる人を集客できないと意味はありませんよね。集客ができないとすぐにお金はなくなってしまいます

お金を出して、集客のプロっぽい人に依頼するという手もあります。独立するとこういう集客支援関連の営業電話がいっぱいかかってきます。その中のサービスを使ってみるということもできます。

しかし、集客効果が期待できないものが山ほどあります。結局あなたが自分の目で見て、自分の頭で考えて判断しないと、お金だけ払って何も効果がなかったってことになりえます。

どんな業種でも、独立するうえで集客という課題からは逃げられません。あなたは、集客できそうでしょうか、集客するために必要な営業やマーケティングを学ぼうと思いますか?

もし、集客のことなんて考えたくないし、努力もしたくないと思うのなら、独立するのは辞めた方がいいかもしれません。

起業をするうえで大切なこと;自分がいなくても大丈夫か

僕は、個人事業を始めてから2年半ほど経っています。その間、個人事業をしている人達との出会いが増えました。そして、辛い現実を目の当たりにもしてきました。

またさきほどの佐藤さんを例にします。

佐藤さんの店は開業してから、3年が過ぎた。地元の人にも知ってもらえて、土日の夜になると毎週お店は賑わう。ピッツァの味の評価も上々で、常連のお客様もできた。

しかし、調理スタッフを雇っても、なかなか佐藤さんのようにピッツァを焼けない。結局佐藤さんが自分でピッツァの調理をしていた、調理スタッフはそのアシストをするだけだ。

経理スタッフを雇ってもいたのだけど先月末で辞めてしまった。また佐藤さんがやらないといけない。久しぶりに見てみると帳簿のつけ方が佐藤さんがやっていた時と違う。何が何だかわからない。しかも、銀行残高が思っていたより少ない!もう、お金の管理は人にはまかせられない。

小さな事業を営んでいると、何をやるにしても大抵自分よりうまくできる人はいません。あれもこれも全部自分がやるのが一番だと思ってきます。佐藤さんもそう思いました。

しかし、なんでも自分でやっていると、朝から晩まで働くことになりますし、それでもやることはなくなりません。お店を出して、スタッフを雇っていると、どんどんお金は出ていくので、資金繰りは厳しいままです。

佐藤さんは、お客さんが増えたら、経営が楽になると思っていたのに、一向に楽になりません。自分が一生懸命働けば、いつかこの状態が改善すると信じて、働き続けます。毎日毎日、朝から晩まで、自分のお店のために、奴隷のように働きます。

そして、その日はやってきます。

経営が上向く前に、佐藤さんは身体を壊して、倒れてしまいました。佐藤さんが倒れると誰もピッツァを焼けません。お店を開けることはできませんが、お金は毎日毎日出ていきます。

こういう状況になった人を知っています。また、身体は壊していませんが、休みを取らず働き倒している人も知っています。こういう人は従業員はいるのに、任せられないといって結局全部自分でやってしまっています。

創業時、大抵の人は集客で苦労します。しかし、そこで誠心誠意サービスして、お客さんに気に入ってもらえると非常にうれしいです。そこからリピートしてくれたり、紹介をしてくれたりすると、本当にありがたく、嬉しく感じます。

そのような経験があるから、逆にサービスの質を落としたくないと考えます。自分がやるのが一番質が高いので、なかなか人に任せられないのです。しかし、すべてを自分でやるのはとてもしんどいですし、いつか破たんがやってきます。

あなたは、創業期を潜り抜けたあと、他の人に仕事を任せられるでしょうか?仕事を任せてもサービスレベルを落とさなくてすむような仕組みを構築できるでしょうか?

もし、これにイエスと言えずに不安を感じるのなら、あなたは独立しない方がいいかもしれません。

起業をするうえで大切なこと;事業を通じて、何を成し遂げたいのか

独立すると、様々な事業を自分で行わないといけません。人に簡単に仕事を任せられないと、毎日朝から晩まで、働かないといけません。しかも、それだけ頑張っていても給料はもらえません。下手すると借金は増えていきます。

独立すると、サラリーマンでいるより、経済的なリスクは大抵増えるでしょう。仕事をしている時間もまず大抵増えるでしょう。そして、なにより、「孤独」です。ネガティブな要素はいっぱいあります。

しかし、「事業を通して成し遂げたい何か」が原動力になってくれます。これが、あると仕事は辛くありません。もちろんつらいことはありますが、同時にワクワクすることがそれ以上にあるようになると思います。

「事業を通じて、成し遂げたい何か」があるから、前向きに主体的に、進み続けることができるのだと思います。逆に、これがなかったらと思うと僕はゾッとします。

あなたは、事業を通じて、成し遂げたい何かはありますか?それを見つけられそうですか?

もし、それがあって、未来に向けてそれが実現できたら、それはあなたにとって素晴らしいことですよね。それを思い描いて胸がわくわくするなら、今すぐ独立した方がいいかもしれませんね!

今日は、独立開業するのに必要なことという視点から、転職するか独立するかの意思決定に役立つことを目的とした記事を書きました。転機で悩んでいる方に少しでも気づきをもっていただける内容だったら良いなって思っています。

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