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キャリアコンサルタント試験の学科試験対策(学科試験対策の勉強法について)

先日、論述試験対策の記事を書いたのですが、それをご覧になられた方から、学科試験対策についてのご要望をいただきました。ですので、本日は、学科試験対策をどのように行っていくのが効果的かということを考えていきたいと思います。まず直近2回の出題内容について見ていきましょう。(この記事はかなり主観が強いです。それを踏まえてご覧ください)

テスト

第4回キャリアコンサルタント試験の学科試験について

これをご覧の方は、今後キャリアコンサルタント試験を受験される方が多いと思いますが、第4回キャリアコンサルタント試験の学科試験はご覧になられましたでしょうか?もし、ご覧になられた方がいらっしゃるなら、「えっ」って思われたのじゃないでしょうか。

第4回の学科試験の合格率は、19.7%でした。第3回の学科試験の合格率が63.3%だったのを考えると、第4回の問題がかなり解きにくい問題だったのがご理解いただけると思います。

ちなみに、これは問題が難しかったというより、変な問題だった(というよりひどい問題だった)ことが原因でした。第4回の問題は見ても混乱したり、不安になったりするだけだと思いますので、過去問研究の対象としては相応しくないと考えます。

第5回キャリアコンサルタント試験の学科試験について

本日、第5回キャリアコンサルタント試験の学科試験を問いてみました。結論から言いますと、これは過去問研究の対象として相応しいと思います。

どういう意味で相応しいかと言いますと、キャリアコンサルタント試験を受験する人に抑えておいて欲しい知識がある程度網羅されていて、なおかつ変な問題がほとんどありませんでした。第4回でひどい出題をしたので、反省したんだろうなぁって僕は思います。

この記事も、第5回の試験問題をベースに試験問題を考察し、その勉強法について考えていきたいと思います。

キャリアコンサルタント試験の学科試験の対策の仕方・勉強法

「暗記するのではなく、理解する」のが有効だと思います。

まずは、広く浅く勉強して、一つ一つ理解していってください。養成講座を受けている人は、テキストを何度も読んで内容を理解していくのが効果的です。養成講座を受けていない人は、木村周さん著の「キャリアコンサルティングの理論と実践」など教科書とするものを1冊決めて、それをなんども読んでください。

次に、問題を問いてみてください。問題を解く目的は、「角度を変えて見てみる」ということです。

エリクソンの発達理論を例に考えてみましょう。テキストを勉強するときは、エリクソンの発達理論は、「8段階あって、発達課題を対立として捉え、課題を達成すると徳を得られる」みたいに理解していくと思います。これが、そのまま出題されれば、「それきたっ!」て解けると思いますが、そうはいかないことがあります。

例えば、「青年期の発達課題について述べている以下の4つから適切なものを選べ」みたいに出題されたりします。この場合、エリクソンは~、レビンソンは~、ハヴィガーストは~、岡本祐子は~みたいに選択肢があり、その中から正誤判定していきます。

安心してください、上記の例は、非常に難しい問題ですよ。でも、このように問題を解くことによって、理論を見る視点が変わることはお分かりいただけたのではないでしょうか。違った角度からみることで、自分の理解の不足を自覚できるとともに、理解が広がっていきます。お勧めの問題集については、下にリンクを貼っています。

第5回キャリアコンサルタント試験の学科試験の出題内容の分類

出題範囲、出題数、試験対策重要度の順番で記載しています。(閲覧環境により見づらいかもしれませんが、ご了承ください。)  

キャリアコンサルタントについて  出題11問  ☆☆☆

キャリアの理論関連について     出題8問   ☆☆☆

カウンセリングの理論について   出題4問   ☆☆☆

能力開発関連について       出題4問   ☆☆

人事制度関連について       出題3問   ☆

労働市場関連について       出題2問   ☆

ジョブカードについて       出題2問   ☆

キャリア教育について       出題1問   ☆☆

アセスメントについて       出題1問   ☆☆

職業情報について         出題1問   ☆☆

メンタルヘルスについて      出題1問   ☆☆

その他いろいろ          出題12問   ☆

試験対策重要度の☆は完全に主観です。以下それぞれの出題範囲について解説していきます。

「出題範囲;キャリアコンサルタントについて」の傾向

この出題範囲は、キャリアコンサルタントとしての役割、倫理規定、支援の実施場面などとしています。第5回キャリアコンサルタント試験の学科試験の中では、4,5,38,39,40,42,43,44,45,47,49をこの出題範囲に該当するとしています。

この出題範囲は、得点源です。できれば、全問正解を目指したい問題です。これらは、キャリアコンサルタントとして求められる姿勢や考え方を身に着けていれば、解ける問題が多いです。

ですので、試験対策としては、記憶するというより、キャリアコンサルタントとしての考え方を身につけるようにするのが効果的だと思います。

「出題範囲;キャリアコンサルタントについて」の対策

様々な範囲の問題がかかわってくるので、広く浅く試験範囲全体について理解していくのが対策となります。「なんでそうするのだろう」「なんでそれが必要なのだろうと」一つ一つ考えながら理解を深めていってください。

そうしていくと、「当然そうなるよね」「そんなわけないでしょ」って判断できるようになってきます。数多く問題を問いていくと、似たような問題が形を変えて出題されているということにも気づけますよ。

「出題範囲;キャリアの理論関連・カウンセリングの理論関連について」の傾向

これも、しっかり正答していきたい問題です。容易に正答できるものもあれば、ちょっとマニアックな問題もでます。マニアックな問題は解けなくもしょうがないぐらいの気持ちで解けばいいですが、容易に正答できる問題は落とさないようにしましょう。ここを落とすと合否に直結するのではないかと思います。

「出題範囲;キャリアの理論関連・カウンセリングの理論関連について」の対策

この範囲は、暗記するべきところは、しっかり暗記しましょう。そしてそのあと、各理論を提唱した人物について理解を深めていきましょう。クランボルツさんを例に考えてみます。

クランボルツさんの理論は、「とにかく行動してみなよ、そして偶然の出来事を好機に変えられるようにしなさいね(ハップンスタンスラーニングセオリー)、そのためには好奇心・持続性・柔軟性・楽観性・冒険心があると良いよ。」っていう理論です。(暗記事項)

そんなクランボルツさんは、大学生の時、テニスに夢中で専攻を決めずに退学になりかけました。そんなときたまたま大学のテニスのコーチが心理学の教授だったので、相談したところ、心理学が良いんじゃないってなって、心理学に専攻を決めたそうです。そんなある種いい加減な進路の意思決定だったので、それが彼にとって素晴らしいキャリアへの第一歩となったそうでう。そんな経験があるから、「計画せずにとりあえずやってみな」みたいな理論になるんですね。(理論を提唱した人物に対する理解)

このように、理論を提唱した人物がどんな人かわかれば、良く知らない(テキストなどに載っていない)内容が出題されても、考えて判断できるようになります。これはクランボルツさんっぽいとか、ホランドさんはこんなこと絶対言わないとか。

なにより、この勉強法は楽しいです。キャリアの理論家が個性的な人が多く、その人生が理論に反映されているのがわかりやすく面白いです。

「出題範囲;能力開発・人事制度・労働市場・キャリア教育・アセスメント・職業情報・メンタルヘルスについて」の対策

これは出題範囲はしっかり暗記すべきところをしっかり暗記することが大事です。なぜなら、似たような問題が出題される傾向があるからです。

では、どうやって暗記すべきところを明確にするのでしょうか。これも、問題集で問題を解き、そこで問われている内容をしっかり押さえていくというやり方が効率的だと思います。

「出題範囲;その他いろいろについて」の対策

その他いろいろな問題が出題されます。過去問を解いているとどうしてもこれらの問題が気になると思います。僕は、代表的な資料をざっと見て、どういう傾向があるかということを自分でまとめてみるのが有効かと思います。

問題を問いていると出典が書いてありますので、良く見るなぁってものから順に確認してみてください。

キャリアコンサルタント試験の学科試験対策は、「理解して問題を解く」につきると思います。テキストを何度も読み、問題を何度も問いていると自然と記憶していくと思います。同じテキストを何度も読み、同じ問題集を何度も解くのが最も効率的かなと思います。

問題集を載せておきます。問題集は紹介したもの以外にもありますので、一冊は解きこんでくださいね。僕はこの問題集しか知りません。1問1答形式で使いやすかったですよ。

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