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欠乏がやりたいことを教えてくれる

テレビで「小屋暮らし」を始めてから、人生がうまく回り出したっていう人が出ていました。僻地の土地を買い、そこに自作で5帖ほどの小屋を建て、そこに生活している人です。僕から見ると足りない物がいっぱいありますが、その人はその環境には「欠乏」を感じていいないようでした。何に欠乏を感じるかというのは人それぞれですね。

本日は、「やりたいこと」を見つけるアプローチについてお話します。テーマは「欠乏」です。

小屋

「欠乏」が見つかればやりたいことが見えてくる!?

実は、僕がやりたいことを見つけられたのも「欠乏」からでした。

僕は、大学を中退したことで、社会の標準的な生き方から外れたような気がしました。それ以降、自分の人生をどう生きていけばいいか悩んできました。様々な本やセミナーなどからそれに対するヒントを得ようとしたのですが、なかなか得られませんでした。

セミナーは、中にはたちの悪いものもあり、勧誘されたり、営業されたり、嫌な想いをすることもありました。どうして、「人生をどう生きるか」という僕たちにとって大切なテーマを学ぶ機会がないのだろうと、当時の僕は考えていました。

この「欠乏」が、僕が今キャリアにかかわる仕事をしていることにつながります。他の勉強は、あまり頭に入ってこないのが、キャリアに関する勉強だとすんなり頭に入ってくる気がするので、向いているんだろうなぁと感じています。

「欠乏」が多い時代は、やりたいことを見つけやすかった

戦後から、高度経済成長期などは、人々の欠乏を満たしてくれる「新しい物やサービスがどんどん生まれました。新しいものが次々から次へと出てくる時代は、本当に刺激的でそれらに携わる仕事に対する憧れも強かったのではないでしょうか?

さて、現在はどうでしょうか。高度経済成長期より変化のスピードは速いでしょう。新しい物やサービスはもっと速いサイクルで市場に供給されているでしょう。しかし、それらは刺激的でしょうか?

現代、供給されるものやサービスは、「それいいじゃん」だけど「なくてもいいけど」がほとんどだと思います。携帯のアプリなんかその代表格ですね。あると便利ですけど、なくてもそんなに困らないと思います。

また、ちょっと便利なものを世の中に提供する仕事をしたとしても、それよりちょっと便利なものがまたすぐにやってきます。新しいテクノロジーが生み出されると市場のルールが塗り替えられます。昔の職人のように、「自分の仕事に誇りをもって、それを極める」という生き方はしづらくなってきています。

現代は、生活におけるわかりやすい「欠乏」が減ってきています。しかし、医療の分野など明らかに「欠乏」している分野はあります。あなたが思う「欠乏」を探してみてはいかがでしょうか。

あなたは何に「欠乏」を感じますか?

僕の場合、「教育」「心理」「コミュニケーション」「家族関係」「政治」「メディア」などに欠乏を感じます。欠乏というより問題意識に近いかもしれません。そのなかで自分は何ができるだろうかと考えます。

このように考えていくと、自分の欠乏のなかから、やりたいこと、やってみたいことが出てくるのを感じます。具体的にこれだというものは見えなくても、うっすら何かありそうな気がしてきます。

今、すこしあなたもやってみてください。「あなたは何に欠乏を感じますか?」

「欠乏」を知ることは、自分を知ること

どうでしょうか?何かやりたいことにつながりそうなものは、あなたの中に生まれてきましたか。一度考えてみると、その時にははっきりでてこなくても、ふとした瞬間に気づけることがあります。

普段の生活を送る中でも、自分が何に「欠乏」を感じるのか。そして、そんな自分はどんな自分か。ふとした時に考えることがあれば、自己理解を深めるのに効果的ですよ。

あなたが「やりたいこと」を見つけるアプローチの一つとして、今日は「欠乏」について考えてみました。現代は、欠乏が分かりづらい時代かもしれませんが、あなたの中には確実にあります。

自分が何に欠乏しているのかをしることは、自分が何を求めているのかを知ることにつながります。

もしかしたら、それはあなたも「小屋暮らし」を始めることかもしれませんね。

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