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事業理念はなぜ必要か、その作り方と具体的な事例

今日は”事業理念”の話をします。僕は、「やりたいことを見つける」ことをお手伝いすることを仕事としています。事業におけるやりたいこと=事業理念です(ほぼ)。なので今日は事業バージョンの話だと思ってください。自分で事業をやろうと思っていない方は関係ない記事ですのでご覧になられないようにしてくださいね。

なにをやりたい

事業理念はなぜ必要なのか

あるアメリカの研究者が長く繁栄を続けている企業とそうでない企業を比較分析したそうです。すると一番の違いは、「事業理念」を大切にしているかどうかだったという分析結果が出たという話があります。

事業理念ってそんなに大切なものでしょうか。「事業理念ってただの標語でしょ」みたいに仰る方もいます。適切な事業理念はもちろんただの標語じゃなく、素晴らしい機能があります。さてどんな機能でしょうか。

適切な事業理念は、意思決定や判断の軸になるという機能があります。適切な事業理念は、事業活動の中心となり、常にこれに立ち返って、「じゃあどうしようか」と考えることができるよりどころになります。

どうして、事業理念にそんな機能があるのか?と思う方もいるでしょう。なんで事業理念にそんな機能があるのかと考えるのではなく、そもそも事業理念ていうのはそういうもので、そういうものを事業理念として掲げるので、結果当然にそうなるという感じです。この辺りは、最後までこの記事を読んでいただけるときっとご理解いただけます。

また、適切な事業理念を設定して、それに伴い事業活動をしていくと、多くのひとがあなたの事業に協力してくれます。

お客さんからみて、あなたがどういう考えで事業をしているか伝わることで、それに共感する人が集まってきます。

従業員からみて、自分の所属する組織の方向性を知れることで、それに共感すると仕事に対するモチベーションが上がります。

資金調達での利害関係者も、その事業をより理解することができ、出資がしやすくなります。

このように、しっかりと事業理念を作り、それに伴い事業活動をすることで、周りの人が協力してくれやすくなっていきます。これは事業をするうえで、なによりも心強いものですよね。今流行のクラウドファンディングなんかを考えていただくとよりお分かりいただけやすいですよね。

なぜ事業理念は必要かというと、「周りの人たちから力を貸してもらえる」というのが僕が考えるその答えになります。

事業理念の作り方

「事業理念とは、大きな発想の社会貢献を書くものだ」という意見があります。例えば、「世界平和の実現を通じて、世界の人々の幸福量を最大化する」という理念はいかがでしょうか。なんかすごい大きな話ですね。

これが事業理念として適切である場合もあれば、そうではない場合もあります。あなたにとってこの事業理念がしっかり腑に落ちていて、自分の仕事を通じてそれが実現できると考えているなら、この事業理念で良いとなります。しかし、そうではないのなら、この事業理念はただの「絵に描いた餅」です。意味のない標語です。つまり、大切なのはあなたの腑に落ちているがどうかということです。

他人から見て、どう見えるかは、いったんどうでも良いことです。まず、あなたにとってしっかり腑に落ちるかどうかを大切にしてください。あなたにとって腑に落ちているからこそ、事業理念が事業活動における判断の軸になりえるのです。

さて、事業理念の作り方です。二つの段階で作るのはどうでしょうか。1段階目は、「あなたのやりたいことをはっきりさせる」で、2段階目は「それを社会とつなぐ」です。

まず、なにより「あなたが何をやりたいか」、「どんなことで世の中の役に立ちたいか」を、改めて考えてみてください。やりたいことを明確にできれば、それでどんな人が喜んでくれるか、社会にどんな影響を与えるかという、社会との接点について考えてみてください。

きっと、「あなたのやりたいこと」と「社会との接点」との間で、行ったり来たりしながら徐々に固まってくるような感じがすると思います。それらを思うがままに、書き出していきながら、徐々に納得のいく形にまとめていってください。とにかく大事なのは、あなたにとって納得感があるかどうかです。

事業理念の具体例

あなたの事業理念を考える際の参考として、僕が馴染みのある事業理念の具体的な事例を2つ挙げさせていただきます。

一つ目は、リクルート住まいカンパニーの事業理念(経営理念)です。

この会社は、住まいを探す人と住まいを提供する人(会社)とをつなぐマッチングサービスを主なサービスとしている会社です。主なブランドはSUUMOで、インターネットサイトや情報誌などのメディアを手段としてサービスを提供しています。さて、この会社の事業理念はなんでしょうか。

住まいを中心とした暮らしの進化を追求し、幸せな個人や家族をもっと増やす。

「住まいを中心とした暮らし」を事業領域としていて、その進化を追求するという未来志向が含まれているのがわかりますね。僕も、この会社で働いた時に、「住まいや暮らしの未来ってどんなだろう」、「どんな可能性があるかな」って考えていましたし、そういった話をクライアントと話すこともありました。未来に向けてのイノベーションを強く意識した会社でしたので、従業員にも未来志向を持たせるのに理念が機能していたと思います。

2つ目は、キャリアストーリーの事業理念です。恐縮ですが、今ご覧のブログを運営している僕の事業です。恐縮です。

やりたいことを見つけることを支援し、自分らしい人生を歩む個人をもっと増やす。

ちょっとリクルート住まいカンパニーの事業理念に似てますね、参考にさせていただいてます、意味あいはもちろん全然違います。僕は「個人のやりたいこと見つける」を事業領域としています。これは僕のやりたいことです。「自分のやりたいこと」がはっきりして、「自分らしい人生を歩む」人が増えたら、なんか生き生きとした社会になりそうじゃないですか?そんな社会に向けて頑張っていけたらなって思っています。

このブログも、この事業理念を軸に、何を書くかを判断しています。個人がやりたいことを見つけることに役立つか、見つけたうえで自分らしい人生を歩むということにつなげていくことに役立つか、という視点です。他の方から見たら関係なさそうに見えるものもあるかもしれませんが、僕の中ではしっかりと紐づいています。自分の事業理念がはっきり定まると、迷いが減り、思考がシンプルになるので、助かっています。

さて、ここまでお読みいただき、いかがでしょうか。「なんか事業理念をしっかり考えてみたくなった!」ってなってくださっていると嬉しいです。事業理念を考えるのって、結構ワクワクして楽しいですよ。

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